sticky vision Ltd. | 差別は組織を壊す
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差別は組織を壊す

どんなにスキルの高いコンサルタントでも、解決が難しい問題はいくつもあります。

そのうちの一つが、組織文化とスタッフのマインドに染み込んだ「差別意識」です。

その差別意識が「うちの会社は、他の会社とは違うから・・・」と、対外的な優越感(あるいは劣等感)として表れることもあれば、

「この会社では、営業部の発言力が強いから・・・」とか、「うちの◯◯部は、ちょっとおかしいんです」のように、会社内部に向くこともあります。

解決が特に難しいのは、内部に向けられた差別意識です。

 

「職種」に貴賎なし

会社とは、営業、マーケティング、製造開発、人事や経理などの機能が相互に結びついて働く、いわば一つの生命体です。

必要とする職種(機能)は会社ごとに違いがありますが、自社の存続に必要な機能が1つでも欠けてしまえば、健全な組織経営は成り立ちません。

しかし、特に大企業の中には、これらの職種の間に差別意識に基づく「優劣」をつけ、待遇や処遇の格差をつけるところがあります。

(私自身も以前、そのような会社に勤めていたことがあります)

そうすると、何が起こるでしょうか?

本来、一つの生命体として働くはずの会社組織で、一部の機能(職種)が健全に働かなくなります。

具体的には、高い離職率、モチベーション低下にともなう生産性の低下、コミュニケーション不全による効率低下、スタッフ間での受動的攻撃行動などの「症状」として表れてきます。

言い換えれば、会社という「生命体」が「病気」になるということです。

 

「どれが優れているか」を語るのはナンセンス

そもそも「一つの生命体」としてデザインされるべき、会社を始めとするあらゆる組織で、「優劣」をつけることが異常な考え方です。

私たちの身体を例にして考えれば、すぐに分かることです。

私たちの身体は、全体として過不足なく機能するようにできています。特定の臓器が他の臓器に比べて優れている、あるいは劣っているという発想自体、ふさわしくありません。

そこに例えば、「日常生活で一番パフォーマンスの高い臓器を優遇しよう!」という発想が入ってくると、どうなるでしょうか?

どの臓器が最も「価値があるのか」という、答えのない、不毛な議論が始まります。

人間として考えたり話したりできるのは「脳」のおかげだから、脳だけを優遇しよう!とむりやり決めて、脳にだけ優先的に酸素やエネルギーを送り込むと、他の臓器がうまく働かなくなり、結局は病気になります。

あるいは、甲状腺とか脾臓は小さい臓器だし、何をやってるのかいまいちよく分からないから、これらは軽く扱ってもいい・・・と決めて、必要とするエネルギーやリソースを送り込まなければ、これも結局は病気になります。

しかし、そのような明らかにナンセンスなことが、少なくない数の企業の内部で、実際に行われているのです。

 

それでも「職種に貴賤あり」を続ける愚かな組織

営業がいなければ会社は稼げない、ゆえに営業がいついかなるときも社内で優遇されるべきだ・・・

経理や総務は会社に売上をもたらさないので、ぞんざいな扱いをしても構わない・・・

公言するかしないかに関わらず、経営者がこのような差別意識を持って組織運営に臨む、あるいは社内でこのような偏った考え方を容認していることは、組織の中につねに病気を作り出していることに他なりません。

会社組織は全体で「一つの生命体」であるというホリスティックな視点が欠けると、どんなに優れたマネジメントのテクニックを駆使しても、組織はうまく機能しないのです。

放置しておいても、売上は上がり続けるかもしれません。利益も増え続けるかもしれません。しかし、組織が「病気」に冒されていることに変わりはなく、いずれ組織の存続を危うくします

 

このような会社では、まず意識的、無意識的に存在している差別意識を明らかにして、それを取り除くところから始めなければ、どんなコンサルティングを行っても、ほとんど成果は出ません。

スモールビジネスでは、1人が複数の機能を担当しなければならないことが多いので、社内におけるこのような差別が露骨に表れることはあまりありませんが・・・

業務の拡大に伴って人手を増やさなければならないとき、経営者や幹部社員が無意識に隠し持っていた「差別意識」が明るみに出て、スタッフのモチベーションを一気に下げてしまうようなことも起こり得るので、注意が必要です。

 

会社、そしてビジネスは、全体で「一つの生命体」。

どんなときもこの視点を忘れずに、日々ビジネスに取り組んでいきましょう!